こんばんは!
横浜・川崎の行政書士の外山(とやま)です。
行政書士には様々は働き方があります。
多くの方が個人事業主として働いていらっしゃいます。
また、行政書士法人の一員として働いていらっしゃる方もいるでしょう。
そして、個人事業主もしくは行政書士法人に雇用されている方も少なからずいると思います。
このように事業活動の形態は幅広いです。
業界は違えど、建設業者でも同じようなことがいえると思います。
個人事業主として建設業を営む方。
会社を設立して建設業を営む方。
幅広い事業活動の方法があります。
そのような中で、一部の個人事業主のお客様からお問い合わせ頂きました。
「建設業許可がほしい。また、法人化をする予定だが、建設業許可の引継ぎはできる?」
その疑問にお答えします!
建設業許可とは
建設業法上、消費者保護の観点から一定の営業をする場合は建設業許可が必要です。
建設業許可は以下の要件を満たせば取ることができます。
経営業務の管理責任者
経営業務の管理責任者とは、法人の取締役や個人事業主などの地位にあって、建設業の経営業務について総合的に管理した経験のある者をいいます。省略して、経管とも呼ばれます。
経営業務を管理した経験の年数と内容
建設業の経管として認められるためには、許可を受けようとする業種については5年以上もしくは許可を受けようとする以外の業種については6年以上の経験年数が必要です。
経営業務の管理責任者になるために用意すべき書類は以下のリンクでご紹介しております。
専任技術者
専任技術者とは建設業許可の要件の一つであり、営業所ごとに置かなければならない技術者のことをいいます。
専任技術者は、一定の資格がある者などがなれます。この者を営業所ごとに常勤させることが必要です。
どのような者が専任技術者になれるかについては以下のリンクでご紹介しております。
財産的基礎があること
許可を受ける段階で財産的な基礎が整っているかどうかについての確認が行われます。
建設業に許可制度が設けられている理由は、建設工事の適切な施工の確保及び発注者の保護を図るところにあるからです。
一般許可であれば、基本的には500万円以上の資金もしくは資金調達能力があれば問題ありません。
どのような書類が必要かについては以下のリンクでご紹介しております。
誠実性
誠実性とは、許可申請を行う者が請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれがないこといいます。
不正または不誠実な行為とは、以下の行為をいいます。
・不正な行為とは、請負契約の締結または履行の際に、詐欺や脅迫、横領などの法律を違反する行為
・不誠実な行為とは、工事内容や工期、天災などの不可抗力による損害の負担などについて請負契約に違反する行為
・申請者が一定の法律で不正または不誠実な行為を行ったために、免許などの取消処分を受けて、5年を経過しない者である場合
法人化(法人成り)
法人化とは、個人事業が法人に移行することをいいます。
法人化には以下のメリットはあります。
社会的な信用力が増大する
個人事業主よりも法人の方が、社会通念から対外的な信用が有りますので取引先等の交渉が有利になります。
経費の幅が広がる
税金を計算する上で、重要となるのが「経費」です。
個人事業主の場合、経費として収入から差し引く事ができるのは「その収入を得るための必要経費」に限定されています。
しかし、法人の場合は、企業活動において支出するものについては、原則として経費として処理することができます。
建設業許可の引継ぎはできない
さて、本題です。
個人事業時に建設業許可を取得し、法人化をする。
法人化に伴い、建設業許可の引継ぎができるのか?
建設業許可の引継ぎはできません。
したがって、個人事業主時に建設業許可を取得した方が、法人化して、建設業許可を取得する場合は以下の手続きが発生します。
・個人事業主の建設業許可の廃業届の届出
・新たに設立した法人での建設業許可の新規申請
最後に
法人化に伴い、建設業許可の引継ぎができるかについてご説明させていただきました。
許可の引継ぎはできません。
建設業許可の申請準備には時間がかかります。
また、当然申請の必要もかかります。
そこで、将来的に会社設立をお考えのお客様に対してはまず、会社設立することオススメしています。その後、設立した会社で建設業許可を取得するのがよろしいと思います。
先述しましたが、建設業許可の取得には「経営業務の管理責任者」の要件があります。
この要件は個人事業主時の経営経験も活用できます。
建設業許可を取得をお考えのお客様が建設業許可の各要件を満たしているかどうかについて無料で診断を承っております。
お気軽にお問い合わせくださいませ!
今回もブログを読んでいただきまして、ありがとうございました!