横浜・川崎の行政書士の外山(とやま)です。
一定の金額の工事を請け負う場合、建設業許可が必要となります。
この建設業許可、取得後にその内容に変更があった場合は、行政庁に変更届を提出しなればなりません。
経営業務の管理責任者の変更があってから14日以内に行政庁に変更届を提出しなればなりません。
添付書類など含め、以下で具体的に見ていきましょう。
建設業許可の要件
建設業許可には要件があります。
その要件を満たすことを書類上で証明しなればなりません。
以下、その要件です。
①経営業務の管理責任者がいること
②営業所ごとに専任技術者を置いていること
③財産的基礎を有すること
④欠格要件に該当しないこと
「経営業務の管理責任者」とは
経営業務の管理責任者とは、役員や個人事業主などの地位にあり、建設業の経営経験を有すること者をいいます。
なお、経営業務の管理責任者は経管(ケイカン)と省略されます。
経営業務の管理責任者の変更、どのような書類が必要か
経営業務の管理責任者になれることを書類上で証明します。
つまり、いくら建設業の経営経験があったとしても、証明できる書類がなければ経営業務の管理責任者にはなれません。
用意すべき書類としては、①役員や個人事業主などの一定の地位にあること証明する書類、②その地位にあったうえで建設業の経営に携わったことがわかる書類が必要となります。
役員や個人事業主などの一定の地位にあったことを証明する
役員や個人事業主などの地位にあったことは以下の書類で証明します。
・履歴事項全部証明書 ※法人の場合
・所得税の確定申告書 ※個人事業主の場合
建設業の経営に携わったことがわかる書類
建設業の経営に携わったことは以下の書類で証明します。
・建設業許可通知書 ※経管候補の方が建設業許可業者に在籍していた場合
・法人税や所得税の確定申告書 ※事業目的欄に業種について明確な記載があることを要する。神奈川県のみ認められるルールです。
・注文書
・請求書 と 入金の確認できる資料(通帳など)
経営業務の管理責任者の変更、何年分の書類が必要か
用意いただく書類が何年分必要かについては、ケースにより異なります。
証明したい建設業に関して5年以上の書類が必要となります。
もしくは、証明したい建設業以外の建設業に関して6年以上の書類が必要となります。
たとえば、とび工事業の経営経験のある方が、管工事業の経営業務の管理責任者になる場合は、用意いただく書類が6年以上必要となります。
経営業務の管理責任者は常勤であることが必要
経営業務の管理責任者は常勤であることが必要となります。
以下の書類などで証明します。
・健康保険証 ※事業所名に申請業者の記載が確認できるもの
・健康保険・厚生年金被保険者標準報酬決定通知書
・建設業国民健康保険加入証明書
まとめ
経営業務の管理責任者の変更に関して必要な書類をまとめました。
なお、建設業許可の申請や変更に関しては許可行政庁(都道府県や国)によって、ルールが少し異なります。
たとえば、東京都の場合、経営業務の管理責任者の変更においては変更前の者がきちんと変更のタイミングまで常勤であったかを確認するための確認資料(健康保険証の写し)などが必要となります。
また、神奈川県の場合、代表取締役などが経営業務の管理責任者になる場合は、常勤性の推定が働くため、常勤性の確認資料が原則不要となります。
経営業務の管理責任者は、建設業許可に係る重大な要件です。
許可期間中に経営業務の管理責任者が不在となった場合、許可の取消処分がなされる場合があります。変更の際はご注意ください!
経営業務の管理責任者の変更届を含む各種届出の作成・届出も承っております。
お気軽にご相談ください。
今回もブログを読んでいただきまして、ありがとうございました!