横浜・川崎の行政書士の外山(とやま)です。

 

今現在、ぼくは行政書士ですが、以前の職は建設業の営業マンです。

ちょっと具体的にいうと、足場材を扱う建設業会社で営業マンでした。

 

足場材を商品として売ったり、貸したり、それに伴う工事をしたり…そういったことを事業内容とする会社に勤務していました。

 

私自身も足場材のメインとする事業を行いたいです。

その場合、建設業許可は必要なのでしょうか?

建設業許可が必須というわけではありません。

ケースによります。たとえば、足場材の販売のみであれば建設業許可は不要です。しかし、足場材を販売し、なおかつ足場工事を施工する場合は建設業許可が必要です。以下で具体的に見ていきましょう。

 

足場材とは

足場材とは建設資材の一種です。

工事現場などで作業する際に造る仮設の作業床や通路を構成するものです。

 

 

 

建物の新築工事などでこのような風景、みたことありませんか?

これが足場材です。

 

足場材を販売する

足場材を販売するだけであれば、建設業許可は不要です。

というのも建設業許可は建設業を営む際に必要は許可だからです。

 

 

建設業とは、建設工事の完成を請け負う営業をいいます。

販売は工事に該当しないので、建設業許可は不要です。

 

足場材を販売し、かつ足場を組む工事を行う

足場を組む工事はまさに建設業に該当します。

ちなみに、建設業のとび・土工・コンクリート工事という業種に該当します。

 

ただ、工事をするからといって許可が必ず必要になるとはいえません。

建設業許可が必要なのは、工事の請負代金が税込500万円を超える金額の場合です。

 

つまり、足場材を販売し、かつ足場を組む工事の請負金額が税込500万円以上であれば、建設業許可が必要となります。

一方、販売も工事もするが、請負金額が税込み500万円未満であるといった場合に関しては建設業許可は不要となります。

 

足場工事は許可が必要、許可を取得するためには

足場工事はとび・土工・コンクリート工事業(以下、とび工事)に該当します。

 

とび工事の建設業許可を取得するためには、

1.経営業務の管理責任者がいること

2.建設業を営む営業所の専任の技術者がいること

3.財産的な基礎を有すること

4.欠格要件に該当しないこと

 

以上の要件を満たす必要があります。

各要件の詳細を説明します。

 

経営業務の管理責任者

経営業務の管理責任者とは、法人の取締役や個人事業主などの地位にあって、建設業の経営業務について総合的に管理した経験のある者をいいます。省略して、経管とも呼ばれます。

 

経営業務を管理した経験の年数と内容

建設業の経管として認められるためには、許可を受けようとする業種については5年以上もしくは許可を受けようとする以外の業種については6年以上の経験年数が必要です。

 

法人の取締役や個人事業主、建設業法施行令第3条使用人(いわゆる令第3条使用人)としての経験が経営経験にカウントされます。

また、法人の執行役員等であった場合も一定の場合、経営経験にカウントすることができます。その一定の場合とは、法人の役員に次ぐ職制上の地位にあることが組織図等から確認できるなどのいくつかの要件の満たすケースです。

 

経営業務の管理責任者の要件に関する確認資料

神奈川県知事許可の場合に沿って、説明させていただきます。

 

この点、都道府県によっては認められたり、認められなかったりするので事前に役所に確認されることをオススメします。

おおまかにいうと、「建設業の経営に携わっていること」と「携わっている間にきちんと会社に在籍していること」を確認する書類が必要になります。

 

1.建設業許可業者での経験

建設業許可業者で経営経験をお持ちの方がいらっしゃるケースがあります。

このような場合、経管証明書の備考欄にその建設業者の許可番号と許可業種、許可期間を記載します。

記載した情報は審査窓口にて許可業者台帳と照合されます。

 

2.建設業許可業者以外での経験

経験期間の工事請負契約書、経験期間の注文書、経験期間の請求書と支払の確認できる通帳の写しが必要となります。

また、事業目的欄に具体的な工種名の記載がある経験期間内の税務申告書も確認資料に活用できます。

ただし、申請の際に、原本を提示する必要があります。

 

3.会社に在籍している年数の確認

建設業を営んでいることが注文書上確認できたとしても、実際に在籍していたことが必要となります。

以下、その証明書類です。

  1. 経験期間の履歴事項全部証明書・閉鎖事項全部証明書
  2. 経験期間の厚生年金保険被保険者資格照会回答票
  3. 申請者における現在の履歴事項全部証明書
  4. 申請者における現在の健康保険証 ※事業所名が確認できるもの

 

 

以上の書類で経験年数分の在籍を確認できることが必要です。

専任技術者

専任技術者とは建設業許可の要件の一つであり、営業所ごとに置かなければならない技術者のことをいいます。

許可業者には一定の技術水準が要求されます。

そのため、専任技術者を営業所ごとに置くことが要件とされているのです。

 

専任技術者がいない場合は許可されません。

いったん許可がなされた後で、専任技術者が不在となった場合はその許可を廃業しなければなりません。

従たる営業所の専任技術者が不在となった場合は、その営業所の許可業種を変更し、または許可営業所を廃止しなければなりません。

 

専任技術者になれる人

専任技術者は、一定の資格がある者などがなれます。

この者を営業所ごとに常勤させることが必要です。

 

許可を受けたい業種が複数の場合、1人の技術者が不空の業種について資格を有していれば、該当するすべての業種の専任技術者になることができます。

 

専任技術者は一般許可と特定許可で備えるべき要件が異なりますのでご注意ください。

 

一般許可の専任技術者

1.一定の国家資格者など(1級もしくは2級)

2.許可を受けようとする業種について次のいずれかの実務経験がある者

  1.  大学または高専の指定学科を卒業後3年以上の実務経験
  2.  高等学校の指定学科を卒業して5年以上の実務経験
  3.  10年以上の実務経験者

 

特定許可の専任技術者

特定許可は指定券業以外の業種と指定建設業の業種に分類されます。

指定建設業とは、土木一式工事業、建築一式工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業の7業種をいいます。

 

指定建設業以外の業種

1.一定の国家資格者(1級のみ)

2.一般許可の専任技術者の要件に該当するもので、4,500万円以上の元請工事に関して2年以上の指導監督的実務経験がある者

 

指定建設業

1.一定の国家資格者等(1級のみ)

 

専任技術者は営業所に常勤していることが必要

一般許可でも特定許可でも、技術者の方が営業所に常勤していることが必要です。

たとえば、健康保険被保険者証(事業所名の確認できるもの)や住民税の特別徴収税額決定通知書などが確認資料となります。

 

財産的基礎があること

建設業に許可制度が設けられている理由は、建設工事の適切な施工の確保及び発注者の保護を図るところにあります。

また、建設工事の施工においては多額のお金が必要です。

したがって、許可を受ける段階で財産的な基礎が整っているかどうかについての確認が行われます。

 

許可には「一般」と「特定」の2つの種類があります。

特定の場合、一般許可に比べてより厳しい財産要件のクリアが必要となります。

 

一般許可の財産要件

一般許可の財産要件をクリアするには以下のいずれかを満たす必要があります。

 

1.自己資本の額(純資産額)が500万円以上である者

自己資本の額とは、貸借対照表の純資産合計の額です。これが500万円以上あることが必要で、許可申請直前の貸借対照表で判断されます。

なお、新設法人に関しては開始貸借対照表で判断されます。

 

ちなみに神奈川県知事許可の場合、電子申告における確定申告書で財産要件を証明する場合はその申告書を出力したものに原本証明が必要となります。

 

2.500万円以上の資金の調達能力があると認められる者

自己資本の額が不足する場合は、500万円以上の資金調達能力があることを証明しなれければなりません。

神奈川県では金融機関による残高証明書で財産的基礎を確認します。

 

残高証明書上に500万円以上の残高が確認できることが要件です。

 

3.許可申請直前5年間に許可を受けて継続して建設業の経営をしていた者

これは更新時における金銭的信用の確認方法です。一般許可では、更新時に財産的基礎の確認は行われません。

 

特定許可の財産要件

特定許可は、発注者や下請業者を保護する目的で制度化されたものです。

なぜならば、元請着業者である特定許可業者が倒産すると、その下請業者が連鎖倒産に追い込まれるなど、他のものに悪影響を及ぼすおそれがあるからです。

このため、大規模な建設工事の支払いに耐えられるよう、一般許可よりもより厳しい財産要件を特定許可業者に課しています。

 

特定許可の財産要件は以下の項目をすべて満たす必要があります。

 

1.資本金の額が2,000万円以上であること

資本金の額とは、株式会社であれば払い込み資本金のことをいいます。

この額が直前の決算の貸借対照表において2,000万円以上計上されていることが必要です。

 

2.自己資本の額(純資産合計)が4,000万円以上であること

自己資本の額とは、法人なら純資産合計をいいます。

この額が直前の決算の貸借対照表において4,000万円以上計上されていることが必要です。

 

3.欠損金額が資本金額の20%以内であること

欠損の額とは、法人の場合、マイナスになる繰越利益剰余金が、資本剰余金、利益準備及びそのほか利益剰余金の合計を上回る額をいいます。

この額が、資本金の額の20%以内であることが必要です。

 

4.流動比率が75%以上であること

流動比率とは、流動資産を流動負債で除して得た数値に100を乗じた数のことをいいます。

この数値が75%以上であることが必要です。

 

誠実性

誠実性とは、許可申請を行う者が請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれがないこといいます。

 

不正または不誠実な行為とは、以下の行為をいいます。

1.不正な行為とは、請負契約の締結または履行の際に、詐欺や脅迫、横領などの法律を違反する行為

2.不誠実な行為とは、工事内容や工期、天災などの不可抗力による損害の負担などについて請負契約に違反する行為

3.申請者が一定の法律で不正または不誠実な行為を行ったために、免許などの取消処分を受けて、5年を経過しない者である場合

 

まとめ

いかがでしょうか。

 

足場材を扱い、かつ工事をする場合、とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可が必要となります。

なお、建設業許可の要件を満たすか、無料で診断いたします。

 

今回もブログを読んでいただき、ありがとうございました!